大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和29(オ)405 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士和仁宝寿、同大沢憲之進の上告理由一について。

原判決確定の事実によると、訴外Dは上告会社を代理する権限がないのに、上告

会社代理人として被上告組合との間に原判示のようなみかんの売買契約を結んだの

で、同組合は右契約を有効と信じて右みかんを上告会社に送付し、上告会社はまた

かねて訴外「E株式会社」との間に同様なみかんの売買契約を結んでいた関係上同

訴外人から送付があつたものと思つて右みかんを受け取り消費した、というのであ

るから、上告会社は法律上の原因なくして被上告組合の財産に因つて利益を受け、

これがため被上告組合に損失を及ぼしたものというべきであつて、上告会社及び被

上告組合の過失の有無、程度、或は上告会社が前記訴外Dに対し損害賠償の請求権

を有するか否かの如きは、この関係に何等影響を及ぼすものではない。

また、前記利益の現存しないことは、上告会社が原審において何等主張立証しな

いところであるから(訴外「E株式会社」に対する代金支払の点も原判決の認める

ところではない)、原審がこれを現存するものと推断したのは正当である。

されば、所論はすべて採用し得ない。

その余の論旨は「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」

(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、又同法

にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

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裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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